現在、新たなヘッドコーチを探しているニューヨーク・ニックスが、ダラス・マーベリックスのジェイソン・キッドHCに関心を寄せていると報道された。
さらに、ニックスは後日、キッドとの面談を行うためにマーベリックスへ正式に面談許可を申請したが、これを却下されたという。
それでもニックスは諦めておらず、キッドの招聘に向けて模索を続けているようだ。
marcstein.substack.comの報道によれば、ニックスがキッドを現在の契約から解放させるためには、将来のドラフト補償(指名権など)を手放す必要があるとされている。この報道をHoopsHypeが伝えている。
つまりこれは、実質的な「コーチのトレード」という、NBAでは極めて珍しいケースとなる可能性がある。
過去にも存在した「コーチのトレード」──代表的な例
コーチが他チームへ移籍する際にドラフト指名権などの補償が発生するケースは、NBAの歴史上でいくつか存在している。その代表例が以下である。
ドック・リバース(2013年)
- 背景:ボストン・セルティックスが再建路線に舵を切ったことで、リバースはより優勝を狙えるロサンゼルス・クリッパーズへの移籍。
- 移籍先:セルティックス → クリッパーズ
- 見返り:クリッパーズが2015年の1巡目指名権をセルティックスに譲渡
このように、コーチの契約が残っている場合でも、相手チームが補償を支払うことで移籍が成立することがある。
ジェイソン・キッドがニックスへ移るというシナリオが現実となれば、それは単なるHC交代を超えた、NBAのフロントオフィスにおける駆け引きの象徴的な一例となるだろう。今後の動向に注目である。
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